942話では、
・判じ絵を作ったのが康イエであることが判明…
・オロチがいかにチキンな人間なのかが明らかに…
・将軍「おでん」の若かりし頃のエピソードが明らかに…
・ワノ国最強の剣士達が登場!
・康イエが死亡して、SMILEの真の意味が明らかに…
など、ネタバレ考察についてお伝えしていきます。
康イエの回想シーンから942話は始まりまり…
前回までのあらすじはこちら。
⇛941話で康イエが死亡から何が描かれていくのか考察!
「ワノ国でこの「白舞」こそが」
「唯一正規の「港」を有する都」
「良き客もあれば悪しき客もあり」
20年前、「光月家」が「ワノ国」を統べる頃、
康イエが管轄する「白舞」は「ワノ国」で唯一正規の港を保有する町であった。
そのため、「白舞」は様々な人々が集まる重要な港町であり、
強固に防衛する必要があった。
「ゆえに我々は鉄壁の軍隊でなければならぬ!!!」
そういうおでんに、侍達は雄たけびとともにこれに答える。
さらに、そうした侍におでんが感心すると、
将軍の息子であるにもかかわらず自分の家に入り浸っているおでんに、
康イエが突っ込むのであった。
対し、これにおでんは自分が城から
追い出され最早血縁もなにもないことを
陽気に言えば、巷で「光月スキヤキ」の亡き後は
「おでん」にあらず!!「康イエ将軍」だ」という、
噂が流れていることを挙げる。
康イエ
「馬鹿やろう!!」
一方、そのように言うおでんを、
康イエは殴りつけ一喝する。
「お前こそが「光月家」を背負って立つ男!!」
「スキヤキ様の勘当は“愛のムチ”にすぎぬ!!
応えてみせねェか!!」
しかし、このように言う康イエにおでんは
「そんな事より海に出てみたい!!」と話す。
次いで、「ワノ国」が鎖国することに疑問を呈し「窮屈だ」とすると、
これまた康イエの怒りを買い
「身勝手を言うのはいっぱしの武士になってからだ」と、
またもや叩かれるのであった。
対し、さすがのおでんも、何度も自分を叩く康イエについに怒り、
「おれを誰だと思ってやがる!!」と返すが、
それによりおでんはさらに康イエに叱られてしまうおでんであった。
こうして、今となっては懐かしいある日の一幕に、
思いを巡らせる康イエ。
そんな康イエに、住人たちは柵越しに
必死になって呼びかける。
その中には、「白舞」出身の者も居た。
「花の都」の「羅刹町牢屋敷」前。
そこでは、今まさに康イエの処刑が行われようと、
役人により宣告がなされている。
そこでは、康イエが昨夜盗みを働いたことや
現在「えびす町」にて太鼓持ちをしていること、
そして「白舞」の元“大名”であったことが明かされる。
また、『過去に軍を率いて「将軍オロチ」に
盾突いた大罪により花魁小紫の殉死者として屈辱的な「死刑」を言い渡す』とされた。
さらに、康イエが「丑三つ小僧」であるという供述をしたと役人が言いかけると、
康イエはこれを否定し、
「どうせ死ぬなら注目を浴びたくそう答えた!!」
と理由を言えばウソであったとした。
(これに関しては後半で考察をしています。)
対し、柵を守る役人はこれにたいそう驚き、
2人の役人のうち一人が康イエが子の刻に現れたことから
「ねずみ小僧」だと皮肉を言う。
加えて、どよめく人々に康イエが謝罪すると、住人の1人が
「なぜ窃盗など…」と疑問を口にし、他の人々も康イエの名を口々に呼んだ。
そうして、処刑されようという康イエを住人たちが
柵越しに呼びかける中で、ドレークが小紫の葬儀の
騒ぎがそのまま康イエの処刑へ注目に変わったことを指摘する。
するとそこへ、ドレークの部下である侍が駆け寄ってきた。
それは、「花の都」に「えびす町」の住人が侵入してき
たことを知らせるもので、これに役人の1人が
康イエの影響力の大きさに感心する。
これに康イエは、「えびす町」の人々に思いを馳せるのであった。
こうして康イエの処刑に人々が集まった頃、
ドレークのもとに知らされた通り「花の都」の入り口には
「えびす町」の住人が押し寄せていた。
役人はこれを制止しようと「止まれ!!帰れ!!」と叫ぶが、
住人は止まる様子もなく“トの康”に会わせるよう叫びながら、
続々と大鳥居をくぐっていく。
「ヤスさん死んじゃなんねェよ!!」
「あんたがいなきゃ!!あたしら支えが無くなっちまうよ!!」
口々にそう言っては、走っていく「えびす町」の住人たち。
一方このようにして、「えびす町」の住人たちが押し寄せてきているという知らせを受けたドレークは、
「暴徒に警戒する」よう部下に指示する。
また、処刑を見せしめにしようという
オロチの判断が裏目に出るかもしれないと、ドレークが口にする。
その少し離れたところでは、おトコが必死になって
「羅刹町牢屋敷」に向かって走っていた。
「わははは将軍様は愚か者ゆえ!!」
こうして「えびす町」の人々が押し寄せようという中、
突如、康イエが口を開く。
次いで、役人に「従者の苦労お察しいたす」と言えば、
人々に語りかけ始めた。
「さて!!皆の衆!!」
「―――見よ!!麗しき「花の都」!!」
「絶景かなワノ国!!」
「この風景はまさに代々「光月家」と
庶民たちの手で築き上げた我々の誇り!!!」
住民たちはこれを、固唾を飲んで見守っていた。
そうした中、康イエは聞いているであろうオロチに語りかける。
「間違っても貴様の手柄ではない!!」
これにオロチは、自分の乗る輿を担ぐ従者たちに急ぐよう指示する。
「黒炭オロチ!!」
苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、
怒りをあらわにする黒炭オロチ。
「聞こえているかオロチ!!」
「貴様は広大にあった森や草木も川や郷も!!」
「欲深きドロで汚していくだけの!!!」
「ただの害虫だ!!!」
こうした康イエの言葉に、
オロチは沸々と怒りをたぎらせる。
片や住人たちは、オロチに聞こえているにもかかわらず、
このようにオロチを“害虫”と言い切ってしまった康イエに、
「取り返しがつかなくなる」とこれ以上言葉を続けることを制止した。
だが、康イエに言葉を止めるつもりはなく
「今一つ!!皆に謝りたき事がある!!」とすれば、
人々にとって衝撃的な事を口にした。
それは、巷に出回った「逆三日月の判じ絵」を自分が作ったというもので、
続けて、
「「光月」の名が死んで20年!!もはや仇を討つ兵力もなく
「光月家」の無念を想い……!!!」と、その理由を挙げた。
対し、当然ながらこれに人々は驚きでどよめき出す。
すると、康イエは笑いながら「イタズラでござる」と言い、
人々へ語りかけ続ける。
その言葉は、人々に紛れている元重臣たちに向けたもので、
20年前おでんが死んだ後に、オロチは4人の大名に黒炭に仕えるか
戦うかの選択を迫られたことに触れては、それを「笑止千万」と一刀両断する。
さらに、おでんに大恩があるにもかかわらず姑息な計略で
将軍の座を奪い取ったことから、「誰が認める!!?」と言葉を続けた。
物陰では、「光画」にて映しあされるそれを、
酒天丸が部下と共に「固唾を飲んで聞いている。
また、別なところではイヌアラシと錦えもんが見守っており、
康イエのこうした言葉の数々に、
2人は康イエの意図に不確かながらも察しがついたようでいた。
一方、こうした中でも康イエは人々に語り続けており、
各郷の大名と民は迷わず刀を手にするも、
カイドウという圧倒的な存在に仇討ちを成し遂げられず、
「ワノ国」が焼き尽くされたことを口にする。
また、不本意にも自分が生きながらえ
「えびす町」に身を潜めていたことを加えては、
「このまま寿命で死ぬのも無念ゆえ!!
童のような一計を案じた」と謝罪した。
住人たちはこれを、固唾を飲んで聞き入るが、
康イエはさらにオロチの非難をし始める。
「―――だがオロチの“臆病”は想像の上を行き」
「“月の印”の流行り模様を有する罪なき者達を投獄する狼狽え様!!」
事実とは異なる康イエのこのような告白だったが、
オロチ側である侍達は信じ込み驚いており、
多くの者達を捕らえてしまったことに困惑した。
「オロチ様!!羅刹町見えました!!」
するとここで、ついにオロチが「羅刹町」に到着する。
「おのれ康イエ!!蜂の巣にしてくれる!!!」
そう言っては、怒りと共に近づいてくるオロチ。
片や、そうしたオロチとは対照的に康イエは冷静で、
さも懐かしい知り合いにあったかのような口ぶりでオロチに声をかけた。
「一言あるか“康イエ”!!!」
この言葉と共に、オロチは銃に弾を装填する。
対し、これに康イエは「お前の“心の呪縛”詠んでやろうか」と口にし、
言葉を続けた。
「“器の小さき男には”」
「“一生食えぬ「おでん」に候”!!!」
こうした康イエの言葉に、
オロチの怒りは沸点に達する。
「さてもここまで…」
笑い声をあげつつ近づく死を前に、
康イエは満足げにその時を待った。
その心内に、錦えもんたちへの思いを抱きながら。
「よいな錦えもん赤鞘の侍達!!」
「そして未来の将軍モモの助!!」
「お前達の作戦は今ここで白紙に戻す!!」
そう、康イエは自分が判じ絵を作ったことにする事にし、
密かに同志達へ新たな集合場所を提示することで
錦えもんたちの作戦を白紙に戻し、
さらにオロチの臆病さを露見させることで、
兵たちがオロチの言葉に耳を傾けないようにしたのだ。
モモの助たちを乗せたワニガメは「花の都」のもうすぐそこまで来ており、
その背ではモモの助が竹刀を振り続けている。
また、新たな集合場所を記した紙は同志たちの手で密かに広められており、
それを配る同志の目には涙が浮かんでいた。
さらに、錦えもんも康イエの命を懸けたこの行動に
「かたじけない」と涙を流す。
一方、康イエは張りつけにされているにもかかわらず、
笑顔のままでいた。
牢を守る侍達も、康イエの言葉によりオロチの臆病さに呆れかえり、
1人がそれを口にするともう1人が慌ててそれを止める始末。
そこへ、小屋から走り続けてきたおトコが、
「羅刹町牢屋敷」前に近づいてくる。
「お父ちゃん!!」
そう叫びつつ、人混みに向かっていくおトコ。
ゾロも、はりつけにされながらも笑い続ける康イエ姿に、驚き名を呼ぶ。
“行け鬼ヶ島へ!!”
“主君の敵を討ち果たせ!!!”
そう心内で、錦えもんたちへの思いを抱きながら、
康イエは最後の言葉を残すべく口を開いた。
「子供らの目を塞げ!!「光月」に仕えた最後の大名が」
「いやさえびす町のお調子者があの世へ参るぞ!!!歌ってゆこうか!!!」
「あらよっと」
おトコが父親のもとへ急ごうと、
泣きながら走る。
「康イエ~~~~~~!!!」
怒りとともに、銃口を向けるオロチ。
“吉報をあの世にて待つ!!!”
運命の時が迫ってきた。
「お父ちゃーん!!」
娘の声に、康イエは思わず涙を浮かべる。
直後、けたたましい銃声と共に
康イエの身体に銃弾が撃ち込まれていった。
“許せおトコ!!お前を残してゆく父を!!”
その時、「えびす町」の住人たちも「羅刹町牢屋敷」前に到着する。
「トノヤスさ~~~~ん!!」
こうしたトの康を呼ぶ声に役人も気が付き、
「えびす町」の住人を都から追い出そうとするが、
「えびす町」の住人たちは続々と押し寄せ、
都の住人と共に“ヤス”の名を呼び続ける。
そうした中、ついに康イエの体は張りつけから落ちてしまった。
やっと柵のところまで辿りついたおトコも、
父親を呼ぶ。
人々も康イエの死にすすり泣いていた。
その時である。
なんと、大爆笑する声が沸き出したのだ。
片や、悲しみに暮れるはずのこの場面で、
一気に大爆笑し続ける人々にゾロは困惑する。
張りつけの台の足元では、康イエが体から血を流していた。
それでも笑い続ける人々に、
ゾロは怒り声を荒げる。
「人が死んで……!!」
「何が可笑しいんだよ!!!」
この異様な事態にブルックも戸惑っており、
またその横では日和が口を押え、涙を流していた。
だが、ここでおトコも柵を握りしめ笑い出してしまうが、
その眼には涙が溢れんばかりに流れている。
そこでゾロが、笑い続けるおトコを叱ろうとすると、
日和はそれを止めた。
「やめて!!みんな泣いてるんです!!!」
日和のこの言葉に、ゾロが驚きつつ不思議がると、
日和は言葉を続けその理由について説明をし始めた。
それによると、
「いつも笑ってるえびす町の人たちは苦しくても悲しくても顔に出せない」という。
「「笑顔」以外の全ての“表情”を奪われ……」
「笑うことしかできなくなってしまったんです!!!」
「カイドウと……オロチが持ち込んだ」
「「SMILE」という果実のせいで!!!」
笑い声の中、涙で顔をぐちゃぐちゃにし
ゾロに縋りつく日和から出た言葉は、
衝撃的なものであった。
943話に続く…