明らかにあっさり過ぎる
カイドウによるオロチの首チョンパは、カイドウと三十年以来の付き合いを全て無に帰す行為でした。
巷では、カイドウはオロチとおでんの処刑を見届け、酒盛りをよくする仲で、ルフィとローの様な関係に近いと思いました。
しかし、このまま引っ張ってきた悪敵であるオロチを、カイドウの手で葬り去ったとしても、溜飲が下がったと負えません。
そう、溜飲が下がったのは読者目線からです。
今回は、オロチが死んでいない事を踏まえて、暗躍に始めていると考えます。
オロチが必ず生きているのは、読者の溜飲が下がってないからだ!!
溜飲が下がるという意味は、不平や不満が消えてスッキリし、満足するという事です。
例えば、これをワンピースの世界の二年前にあたるアーロン編で説明しましょう。
読者にとって、アーロン編に出てきたキャラで、アーロン海賊団以外の協力者ネズミへのヘイトが溜まっていたという話です。
ネズミは、海兵でありながら、アーロンからの金銭を受け取り、海軍本部へアーロンの悪事を隠蔽していたのです。
つまり、アーロン程度なら、優秀な海兵を派兵していれば、そもそもアーロンの支配など長く続かなかった筈でした。
これだけで、ネズミという悪党が、ナミ、ノジコ、ゲンゾウ達ココヤシ村を含めた島々を苦しめたと分かるでしょう。
更に、ネズミはナミが10年溜めた1億ベリーを、押収する為に家を荒らし、義姉であるノジコの腹へ発砲します。
極めつけは、アーロンが負けた直後に、それまで協力したアーロンを捕まえて、手柄にする等、小悪党という言葉で収まらない程の屑行為を晒しました。
結果的に言えば、ネズミはゾロを筆頭に部下もろ共、ボコボコにされ、ナミが渾身の一撃を喰らわして終わりました。
この一連の流れが”溜飲が下がった”という事です。
さて、本命のオロチは、おでんが死んだ原因を作り、二十年後のワノ国で悪事の限りを尽くし、最早地獄すら生温い程の大罪人です。
分かりやすくいえば、ワンピースに出てくる敵キャラに国を乗っ取るキャラが多く居ます。
例えば、クロコダイルはアラバスタに反乱を齎した元凶として、国を乗っ取り未遂までいきました。
ドフラミンゴは、10年間王座に君臨し、おもちゃ以外は少なくとも、観光地として栄えていました。
しかし、オロチは20年間ワノ国を支配し、鎖国国家を良い事に花の都以外は、郷は壊滅させました。
つまり、オロチは上記の二人以上、ヘイトを溜めたキャラだと言えます。更にクロコダイルやドフラミンゴはファンからは一定の人気がありますが、二人と比べるとブ男なビジュアルな為、オロチファン自体皆無といっていいでしょう。
さて、そんなオロチなので殺すにはあっさりし過ぎており、殺すなら赤鞘九人男がするべきといえます。
実際にカン十郎を、お菊が殺したのであれば、オロチも殺されても可笑しくはないからです。
オロチは、首が離れて本体は動いている。
恐らくですが、首を切り落とされても、五体があれば首を生やすことは可能と考えます。
故にオロチはそのまま暗躍していると考えても可笑しくありません。
もしかすると、カイドウ暗殺を狙っているかもしれません。