893話では、カタクリがルフィが急に気が抜けて、
腹に傷を負ってしまった真相を知りました。
妹のフランペが無音の針でルフィを狙い、
一瞬動きが止まってしまった所でカタクリに餅突きで刺されてしまいました。
カタクリは真の強さを求めて”男同士の戦い”に他人に口を出されることに憤りを覚えて、
自分が隠してきた口を外して、フランペにブチ切れたのです。
今回894話では「0時5分」とあるように、ルフィとカタクリの戦いが時々刻々と過ぎていき、
一瞬一瞬でルフィが成長していく様が描かれています。
以前からお伝えしているように、レイリーとの回想シーンからの、
見聞色の覇気からルフィが覚醒に目覚める兆候が出ています。
カタクリとルフィの戦い最終局面です。
894話「0時5分」見ていきましょう。
ルフィとレイリーの見聞色の修行からの学び・・・
前話893話のあらすじはこちら。
→→893話のあらすじ考察はこちら
回想シーンから始まります。ルスカイナ島にてルフィはレイリーと修行中です。
その際、レイリーから目隠しをされた状態で、
背後をレイリーが棒を持って歩き回っています。
ルフィはあまりにも腹が減っている状態で、
通常なら耐えられないはずですが、
修行中でもあるので食べさせてもらうことはできません。
レイリーいわく、敵の攻撃には気配があるので、
その意志を感じて避けることができる、
というのです。
ルフィが何かを感じてパンチを繰り出しますが、
その先にはレイリーの晩飯でした。
とにかく感じたものを殴ればいいというわけではなく、
レイリーに殴られてしまうのです。
しかも、ルフィは「怒りを感じる」と言ってますが、
これはレイリーの晩飯を台無しにされたことによる「怒り」なのです。
(意外にレイリーもこんなことで怒ったりするのだなと、人間っぽくてホッとしました笑)
ルフィが「いてえ!」「怒りを感じる」と言ってますが、
それも覇気だというのです。
つまり、人の感情というのもある意味で覇気に通じるものがあるということで、
誰かが怒ったり泣いたりすることも見聞色の覇気では体感できるのです。
この修業はずっと続き、ルフィはボコボコにレイリーに殴られ続けます。
そのため、体はボロボロになっているのです。
夜になってルスカイナ島の猛獣達がルフィの近くに寄ってきます。
ルフィのことも気にして、
動物だったり、魚を取ってきてきたりと食料を確保して、
ルフィのことを心配しているのです。
しかし、ルフィは一切これを受け付けません。
ルフィ
「レイリーが飯抜きと言ったら飯抜きだ」
食べることが何より大好きなルフィが目の前に肉がおいてあったとしても、
それ以上に”大事なこと”があるということなのです。
つまり、自分の生理的欲求を置いといたとしても、
レイリーから教わることを最優先させているのです。
ルフィがそれほどまでにレイリーから受け継ぐはずの感覚の方が何より大切だからなのです。
見聞色でも特にルフィの場合は生き物の「感情」を察知して、
感じ取ることに長けている。
つまり、これは魚人島で大量の海王類達の声が聞こえたり、
ゾウ編にて象主の声が聞こえていたのも、ルフィが元々優れている見聞色の覇気の中で、
「感情」を感じ取ることができたからです。
それによって相手の動きも察知することができるので、
ルフィが戦いにおいても先読みすることが可能となるのです。
「世界の強者」の中には未来が見える人間(カタクリのような人物)がいるので、
そんな奴らと戦うことになればとても今の状態では太刀打ちできません。
そんな仲でもルフィが気になるのが、
相手の性格、つまり相手がどういう人間であるのか、
ということです。
これって非常に重要なところで、確実に伏線になっています。
(今回回収されるかは分かりませんが)
相手がどういう奴かによって、向き合うのか、逃げるのか決めるということなのかもしれません。
今回、カタクリはルフィを認めて正面から戦おうとしてくれていますが、
ルフィもそれに対して同じく正面から受け止めています。
どういう考えなのかは分かりませんが、ルフィ的にもカタクリを認めていることは間違いないです。
(ここで回想が終わります)
そして、ここからカタクリ戦に戻ります。
ルフィがカタクリの攻撃を右、左と蛇のように動きながら飛んできますが、
それをルフィは動きを読みながら避けていきます。
未来からの時間間隔で、数秒先の未来が読めるようになってます。
相手の感情を読み取り、先読みすることが得意だったルフィ。
カタクリの攻撃からも感情を先読みして、よけ続けているのでしょう。
ただ、
・避けれる攻撃
・避けれない攻撃
の2種類があります。
まだまだ「未来からの時間感覚」は発展途上であり、
見聞色の覇気はカタクリの方が一枚上手をいっています。
特に、ルフィが凄まじいのは攻撃をされた後に、
すぐに立ち上がりカタクリの元に飛んでいってます。
この「復活力」というのはルフィ特有のものです。
どれだけ長時間に渡って殴られ続けていても、
ルフィはすぐに立ち上がることができるのです。
これは以前にもお伝えした、ルフィが他のメンバーから「信じられている」状態、
エフィカシーが高い状態を保てているからなのです。
→ルフィがカタクリより圧倒的に優れている点を考察
だからルフィ一人が本来持っている力以上のものを発揮することができ、
懸賞金が二倍以上の人間を前にしても、全く見劣りしてない戦いを繰り広げているのでしょう。
前回も触れたように、カタクリも確かにトラウマを乗り越えるところにまで至ったので、
ここでのカタクリというのは今までのカタクリとは「別人」になっています。
→カタクリが乗り越えたトラウマとそれを乗り越えた秘訣とは?
今まで隠し通してきた自分の嫌な一面をずっと隠し通してきて、
弱い姿を一切見せずに来たのですが、むしろそれを露わにすることで、
自分自身の欠点をさらしてきました。
この状態のカタクリは確実に強い状態です。
(エフィカシーという状態で言うと、かなり高いものと思われます)
しかし、ルフィ(あるいはサンジ)と比べると
お互いにそれを持った状態にいるのとでは、絶対的に違うものがあります。
お互いにお互いを信じられている状態でいるため(=コレクティブエフィカシー)、
お互いがお互いのことを認めているため、潜在意識、無意識のレベルで、
自分以外のところから「力」を発揮しているのです。
だから、ルフィは最終的にカタクリに勝つことができるのも、
ルフィ以外の力を使って発揮することができるからなのです。
最終的にルフィは勝つことができると思いますが、
言い換えるとカタクリにはまだまだ伸びしろがあるともいえます。
ビッグマム海賊団で、船員一人ひとりがそのようなお互いに信じられている、
エフィカシーが高い状態を持つことができたら、
おそらく麦わらの一味は到底勝てない相手になるからです。
ただ、今のところビッグマムが一人喰い煩いでバラバラになってしまうくらい、
ある意味で脆い一面もあるようです。
海賊はどんなに優れた一団でも、
お互いの「信頼関係」という当たり前過ぎる所に奥義が隠されているのでしょう。
ベッジがビッグマムから逃げ切る・・・
ベッジはリキュール島まで逃げ切ろうとして、
ビッグマムを背にして全速力で逃げています。
プロメテウスが超巨大化しており、
魂を顕在化させている状態です。
触れるものを焼き尽くす、正に「太陽」を思わせるようなものですが、
追いつくまでには至ってないようです。
それだけ巨大化してるから、遅いのだと思いますが、
このままだとすぐに麦わら達を逃がすことが難しい、
とシフォンが判断します。
というのも、リキュール島だとここから近すぎるため、
ビッグマムが正気に戻った瞬間に
麦わら達を襲ってくることが予想できるからです。
そして、ビッグマムが正に魔女のような飢えた顔つきになっています。
喰い煩いが進行していって、どんどんと姿が変化していってますね。
この姿がもっと変化していった先に、
どのような人間になっていくのでしょうか?
巨大化したスムージーと、それを避けるジンベエ
スムージーが巨大化した状態で、サニー号に攻撃を仕掛けてきます。
おそらく、悪魔の実を使って色んな人間から「汁」を絞り出して、
それを飲むことでエネルギーとして取り込んでいるようです。
(剣先から汁がこぼれています)
ビッグマムに似て、魂なのか、汁なのか、その違いはありますが、
他人のエネルギーを取り込むという点でいうと、
スムージーも摂取型の悪魔の実の能力者なのでしょう。
ジンベエもナミ達の合図があって、
右に左に避けていますが、注目すべきはジンベエの操舵技術です。
→ジンベエが最後の仲間になる最大の理由
やはり、ジンベエには役割が明確になっており、
この能力によって麦わらの一味を助けていることからも、
10人目の仲間として迎え入れられるのは間違いないと思われます。
このタイミングで海峡のジンベエが仲間になるのは心強いですね!
そして、カタクリとルフィの戦いも23時08分をすぎていき、
刻々とタイムリミットに近づいていってます。
約束の時間、深夜回って1時にはカカオ島に落ち合う約束ですが、
それまでルフィの体力もさすがに限界に近づいている可能性もあると思われます。
カカオ島では幹部達が揃っていて・・・
ルフィとカタクリの戦いも、大詰めです。
ルフィがボロボロの状態で、立ち上がるのもやっとの状態ですが、
カタクリの方も「ゼェゼェ」と言っていて、
かなり辛い状況のようです。
麦わらのルフィが来ることを警戒して、
10つ子達が揃っていて、
鏡の前に集結しています。
33男レザン
35男コーエン
32男ブラウニー
27女ジョコンド
25男スナック
そして、オーブンもいます。
注目は何と言っても元四将星のスナックでしょう。
スナックがいる時点で、すでにルフィがカタクリに勝った後で、
残された体力的にも限界が来てると思われます。
なので、このまま戦うことは厳しいはずです。
しかし、サンジは算段があるようです。
ルフィが鏡の中から登場した際、助けることができるというのです。
これについては後ほど考察します。
そして、ルフィとカタクリの戦いは0時5分を過ぎて、
最後、動き出します。
会話が見聞色の覇気を使って、
お互いにやり取りをしています。
カタクリ
「どうした麦わら。これでもう・・・」
ルフィ
「あぁ、そうだ・・・」
カタクリ
「終わりか!?」
カタクリ
「・・・あぁ、受けて立とう」
と、一見すると何を言ってるのかよく分かりません。
「ちょっと頭がアレになっちゃってる人同士の会話かな?」
と思った方もいるかもしれませんが、
実際のところは二人でお互いの会話を未来から聞こえているため、
それに対して答えているのでしょう。
ルフィ
「これでもしお前が・・・」
カタクリ
「もう答えた。最後だ」
ルフィ
「ギア4、スネイクマン」
つまり、カタクリは「最後」だというのが見えたのです。
これって最後ということは、ルフィとカタクリどちらかが既に倒れている状態が見えていることを意味します。
ルフィが攻撃を仕掛けていることからも、
このスネイクマンがルフィの最後力を振り絞っての力だと思われますが、
カタクリがこの攻撃を受けきって、ルフィを倒すのかは分かりません。
ただ、スネイクマンの伏線は今回も出ていて、
カタクリの攻撃というのが、蛇のような攻撃になっていました。
これに対抗して、ルフィのパンチも蛇のような動きになるのか、
もしくはルフィ自身が蛇となるのだと思われます。
この辺りは次号、895話にて詳しくお伝えしていきます。
→895話の考察はこちら