カイドウのネーミングセンスについて
カイドウは四皇、百獣のカイドウと呼ばれていますが、ワノ国ではこう呼ばれています。
明王と呼ばれているのです。
明王とは、仏教の教えを守らない民衆を憤怒の形相で教えを教えようとする仏です。
要するに、俺の教えをグダグダ抜かさず、守れという事です。非常に恐ろしい仏ですね。
さて、そんなカイドウのネーミングセンスについて考察していきましょう。
雷鳴八卦、ボロブレス、降三世・引奈落
雷鳴八卦は八卦掌と呼ばれる武術を起因しています。
恐らく、雷鳴とはそのまま覇王色の覇気を雷鳴の様な轟音と称し、八卦に繋げたといえます。
八卦掌は武器に起因した技も多く、オダッチとしては金棒を使った技にしたかったと思います。
そして、熱息ことボロブレスですが、ある界隈では、スペイン語で酔っぱらったという意味がボロに当たるようです。
つまり、酔っぱらったカイドウが吐く息がボロブレスという意味で、いや~どう考えても酔っぱらった息なんて思えない威力ですね。
次は、降三世・引奈落となります。この技に関して言えば、カイドウの繰り出す技の中でも、最強といえます。
その理由としては、カイドウ人獣形態に移行した後の技だからです。
カイドウの人獣形態自体は、本当に殆ど使いません。
故にこの技の凶悪性は折り紙付きです。
さて、この名前は恐らく、降三世明王と北欧神話の最終戦争の名前、ラグナロクが由来とされます。
まず、降三世明王は異教徒とみなすヒンドゥー教のシヴァとその妻ウマーを降伏させた明王とされ、自分達こそが支配者という神を逆に押しのけたといえるでしょう。
そして、ラグナロクは北欧神話に於ける最終戦争というもので、早い話、神々の死を予見させる運命といえます。
そして、オダッチはこの振り下ろすという動作を上手い具合に、降三世とラグナロクに奈落を混ぜた武器を凄い勢いで下ろす技に仕上げたと思います。
流石はオダッチ、そのまんまな釘パンチ!!と違い、捻っていますし、カッコいいです。ネーミングセンスはとても大事といえます。
カイドウのまとめ
カイドウは前回のビックマムのネーミングセンスと比べると、仏教が中心といえる技名になっています。
明王という異名を持っている通り、ワノ国では仏教が主な宗教とされていると考えられ、僧兵という言葉がある通り、カイドウの出で立ちは正に明王に相応しいといえます。
しかし、カイドウの振る舞いを見ると、どう見ても、仏じゃなくて、鬼だろうとしかいえません。
実際にカイドウの住む島は、鬼ヶ島と呼ばれており、明王島じゃなくて、鬼ヶ島じゃねェーか!!といまいち明王が定着していないといえます。
明王も無神論者からすれば、教えを強制的に受けさせようとする迷惑な存在といえます。
というか、カイドウはワノ国を滅茶苦茶にした元凶であり、明王とまつられるのが可笑しいといえます。
しかし、一つ言えるのは、ワンピースの世界では、クロコダイル、エネル、ドフラミンゴと言い、ルフィが奴等をぶっ飛ばすまでは妄信的に彼等のことを守護神と呼び、慕われていました。
特にクロコダイルは、国を乗っ取ろうとしている元凶にも関わらず、女性に素敵と呼ばれる程に慕われていたので、この野郎と思いますね。
なので、カイドウのもてはやされ方は却って、いつか終わる予感を感じられます。