カン十郎が裏切り者であり、暗躍していたという事実。
さて、そんなカン十郎がそもそもオロチに従っているのは、“死に場所”を求めているからです。
カイドウと同じく死に場所を求めている男ですが、それならばカイドウの趣味である自殺を実行すれば済む話であります。
しかし、自殺していないカン十郎。どうやら、この男の死に場所というのは劇的に死ぬという事ではないでしょうか?
今回はそんなカン十郎について理解を深めてみます。
カイドウの様に手軽な死ではなく、劇的な死を求めている
カイドウは初登場時から、空島からの投身自殺を図るも失敗していました。
奴の口ぶりから、普段から自殺を試みている様です。
まさに趣味の一環なのでしょう。
ですが、カン十郎の死に場所というのはカイドウの様に単に死ぬというよりも、死ぬにふさわしい状況を求めているということでしょう。
オロチもいっていましたが、カン十郎は何かの役になり切る事こそが、唯一の快感であるといっています。
故に、おでんの家臣である赤鞘九人男として死ぬことは役としての本望であったといえます。
しかし、あの場面で、おでんに命を救われた以上は赤鞘九人男として生きなければならなかったというよりも、あの時点で死ぬよりも役に徹している方が快感と思ったのでしょう。
つまり、カン十郎はもしかしたら、死ぬことよりも役に徹する方が面白いからこそ、おでんと出会ってからおでんが死ぬまで生きていたのではないでしょうか?
我々からしたら、あれだけ破天荒なおでんの家臣になるだけでも人生の起伏は激しく、カン十郎としての役としての快感もすさまじいと思います。
故におでんが死ぬ時点でカン十郎は死ぬことと役になり切る事を天秤にかけて、ここはおでんの家臣として生き抜いた方が面白いと思い生き延びたように管理人は見えます。
そして、以下の様なカン十郎の歪んだ考えが導き出されました。
カン十郎は役者
カン十郎が自白したのは、自白した裏切り者の役の方が、インパクト大で敵討ちの役になり切るよりも面白いと思ったからである。
カン十郎の裏切り者発覚は他ならぬカン十郎自身の自白です。どうして此処に来て、カン十郎はその正体を現したのでしょうか?
正体を現すなど、オロチに命令されたわけではないと思います。
しかし、カン十郎が役になり切れる事に快感を覚えると考えれば、あの時点でカン十郎の考えにこういう図式があったのではないでしょうか?
20年前の過去から討ち入りにやってきた赤鞘九人男の一人<20年間の情報を流し続けた裏切り者であるとばらす。 そうです、裏切り者発覚はカン十郎自身が考えたことなら、9人の敵討ち役になるよりもたった一人の裏切り者の役になる方が面白いと考えたと考えられます。
つまり、カン十郎という男は既に心が壊れた以上、人生の岐路に於いて“役”として面白いと思った方に方向転換する男だと管理人は思います。
何のことは無い、自分が面白い役と思った人生に進みたい。誰よりも劇的な人生を歩んで死にたい。それがカン十郎の本心だと思えます。
おでんを死に追いやった以上、味方になる事はない
兎も角、カン十郎は最早弁解の余地なしの裏切り者です。
もう何があっても、許されるべき人間ではないです。
だから、もう錦えもんサイドに戻る事はありえません。
そもそも、カン十郎は舞台で両親を殺されて人の心が壊れたといっています。つまり、カン十郎の心を救える人物はないといえます。
裏切り者として、劇的に殺されるのがカン十郎の本心となる
となると、カン十郎はやはり裏切り者として殺されるのがカン十郎の最期の本心となるのではないでしょうか?
カン十郎「かっかっかっ…この世界でこんな劇的な死に方をしたのは俺だけだ!!!」
とこんな感じでカン十郎は錦えもん等によって殺されそうです。
しかし、心が壊れたカン十郎にとって、誰よりも劇的な死で最期を迎えることが至上の目的。
管理人としては、カン十郎は裏切り者として死ぬと考えています。